弔事のマナー
不幸の知らせは基本的に突然に訪れるものですが、それでいてそういう場での無作法は後々尾を引くものでもあります。
また、子供のうちは許されたことも社会人になると許されないことも多く、その上葬儀に出席する回数は社会人になってからのほうが圧倒的に多い事がほとんどです。
なので弔事の場で恥をかかないよう、できれば事前に弔事におけるマナーを身につけておき、それが無理なら直前でもいいので最低限のマナーは覚えておきましょう。
覚えておくべきマナー一覧
・香典の金額や香典の書き方
・通夜や葬儀での服装
・法要のマナー
・宗教別葬儀マナー
・遺族側になった場合
基本的なマナー
通夜や葬儀における基本的なマナーをいくつか紹介します。
『故人の病気・死因に関する詳しい話題は避ける』
少し前まで元気だったのに突然訃報を聞いた場合などについ言ってしまう『なんで亡くなったの?』という言葉ですが、遺族に故人の死を再び思い出させるような質問は絶対に避けるべきです。
『遺族の人が希望した場合を除いて、長居はしないようにする』
通夜・葬儀の際、遺族の方々は非常に忙しい場合がほとんどです。基本的には長居はしないようにしましょう。ただし、人数が揃わずに体裁が整わない時や一人でいたくない場合などに、遺族の側からしばらくいてくれるよう頼まれることもあるのでその場合は予定が許すなら居るようにしましょう。
『明るい話題や笑い声はOKだが大声・大笑いはNG』
通夜・葬儀において暗い話ばかりしていては、故人も安心して成仏することができません。なので、故人の生前の思い出話として明るい話題・笑える話をすることは一向に問題ありません。ただし、あまり大笑いや大声を上げるのは場にふさわしくないので気をつけましょう。
『通夜振る舞い・精進落としは断らない』
通夜振る舞いや精進落としなどの食事に誘われた場合、断るのはマナー違反です。どうしても外せない用事がある場合を除いては遠慮などはせずにいただくようにしましょう。
また、昔はこれらの席で出されるお酒についても断るのはマナー違反と言われていましたが、昨今は飲酒運転に厳しい事情もあって車を運転する場合はお酒についてはもちろん断って構いません。
『通夜・葬儀の時は忙しいので、遺族の方にお悔やみの電話はしない』
遠方で通夜や葬儀に間に合わない場合に『せめて電話でお悔やみを』とやる人がいるのですが、これは本当に迷惑なのでやめましょう。遺族側としてはどんなに忙しくてもお悔やみの電話を途中できるわけにはいかないので、忙しい時に人一人を完全に拘束してしまうことになってしまいます。遠方で出席できない場合は葬儀会場の場所だけ聞いておき電報を打つか、49日までに香典を持って線香を上げに行くのがよいでしょう(電報を打った場合でも線香は上げに行くべきです)。
下2つは特に『遠慮・気遣い』の現れとして知らないとやってしまう可能性のあるマナーです。普通の場では正しいことも、冠婚葬祭の場では間違っていることもあるので気をつけましょう。