神式・キリスト教式葬儀マナー

通夜・葬儀・法要などは宗教・宗派によってやり方もマナーも異なります。

わかりやすい例で言うと、キリスト教式の葬儀に『御仏前』と表書きされた不祝儀袋を持って行くとやはり不味いわけです(死者は仏になるのではなく天に召されるので)。

もちろん、日本では一般的である仏教以外の葬儀では喪主側も弔問客が不慣れであることは理解しているでしょう。なので、多少の無作法は目をつぶってくれるかもしれませんが、できることなら事前にある程度のマナーは覚えておいてスマートにこなしたいものです。

 

神式葬儀のマナー

神道において人は死後、祖先とともに家の守護神になると考えられています。

つまり神式葬儀、神葬祭とは死者の霊を奉り子孫を見守ってくれるようお願いする場なのです。

なので当然『冥福』を祈ったり、『成仏』を願ったりしてはいけません。

 

神葬祭において、弔問者が覚えておくべき基本的マナーは2つです。

一つは『手水の儀』。身を清めるための儀式です。

儀式の手順はまずひしゃくを右手に持ち、左手に水をかけます。

次にひしゃくを左手に持ち替えて右手に水をかけます。

再び右手にひしゃくを持ち、左手に注いだ水で口をすすぎます。

最後にその場に用意されている懐紙で口と手を拭いて終了です。

 

もう一つ、覚えておくべき手順は仏教における焼香にあたる『玉串奉奠の儀』です。

まず神職(もしくは係の人間)が玉串を差し出してくれるので、右手を上から置いて茎の部分を持ち、左手を下から添えて葉の部分を持ちます。神職の方も玉串を両手で持っているのでその手の左側に手を入れるようにしましょう。

持った玉串を胸の高さまで上げて玉串を置く台(玉串案)の前まで行き、一礼します。

右手を手前に持ってきて玉串を縦にします。そして焼香と同じように玉串を顔に近づけて押し頂きます。

次に茎を持つ手を左に持ち替え、180度回して台の方に茎が向くようにして置きます。右手は葉の部分に添え、片手で置くことはないようにしましょう。

その後。神社でお参りの時にするように『二礼二拍手一礼』をしますが、拍手の時は音出さないよう、軽く打ち合わせるようにしましょう。礼は三回ともしっかりと腰を90度曲げる深い礼を心がけましょう。

最後に遺族の方や神職の方に頭を下げて戻ります。

キリスト教式葬儀のマナー

キリスト教式の葬儀はプロテスタントかカトリックかで異なります。とは言え、葬儀の参列者として出席する分にはそこまで覚えることは多くありません。

まず、大抵の葬儀では式次第という、葬儀の流れと賛美歌(カトリックでは聖歌)などが書かれた紙を配られます。それによく目を通しましょう。

賛美歌については歌詞を配られた場合はやはり歌うのがマナーかと思われます。

 

それ以外で参列者が参加する儀式としては、献花の儀式があります。

献花の儀式は仏教の焼香や神道の玉串奉奠に当たる儀式で、本来は神に捧げる花を故人に手向ける日本独自の儀式です。

やり方は玉串奉奠に似ているのですが、

まず、係の人間から花を渡されるので左手は上から茎を持つように、右手は下から添えるように持ちます(玉串奉奠とは渡される向きが逆で、右手側に花があります)。

そのまま献花台の前まで進み出て、右手を手前に下げ、花を自分の方に向けた後、台に載せます。

祈りを捧げます。カトリックの人は十字を切りますが、そうでないなら真似事で十字を切ったりはせず、自分なりの方法で死者の安寧を祈りましょう。

 

儀式については他は流れに従っていればいいのですが、キリスト教の考え方は日本人にはなじまないものも多く、特に葬儀の場では間違えて言ってしまいそうな言葉が多くあります。

まずキリスト教の考え方として、死とは『天に召され神の御下に行くこと』と考えられています。つまり、死とは『不幸』でも『悔やむ』ものでもないのです。

そんなわけで一般に仏式の葬儀の場で言われている言葉の殆どはキリスト教式の葬儀では使うことができません。

例として

『このたびはご愁傷さまです』

『故人のご冥福をお祈り申し上げます』

『心からお悔やみ申しあげます』

『謹んで哀悼の意を表します』

のような言葉や仏教用語である『成仏』『往生』『供養』などの言葉は使わないよう気をつけましょう。

ではなんと言えばいいのか?と思われるかもしれません。

キリスト教式の葬儀でよく使われる言葉は『安らかな眠りをお祈りしています』です。カトリック・プロテスタント関係なく使えるので覚えておきましょう。

 

他にも多くのマナーがありますが、親族に神道やキリスト教の信者の方がいる場合以外では、これらの葬儀に出ることは多くても一生に数回程度でしょうから、これだけ覚えておけば問題ないかと思います。

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